田伝むしの農作業

廻るをめぐる思考の冒険

田んぼの土を使って無肥料で育ててきたもち米の苗は、苗箱という高い密植状態では栄養が不足気味です。

使用できる有機質肥料で少しずつ追肥はしていますが、肥料有りの苗に比べると葉色は薄く草丈も低くなっています。
そんな中、1か所だけ苗が良く育っている場所がありました。
葉色が良く、草丈は回りの2倍くらいです。
不思議に思いながら苗をかき分けてその中心部をのぞくと、アカガエルと思われるカエルの亡骸がありました。カエルの体を作っていた物が土に還って水に溶けて、それを稲が取り入れて生長したようです。

田伝むしの田んぼの風景 植物は自ら食べ物を求めて動かないし、何かをムシャムシャ食べる姿も見ないけれど、カエルだった物を栄養源として生長している様に生きることや命や物質の廻りを色々と考えさせられます。

あの苗から育った稲が穂を着け、それを人間が食べるということ。

カエルは何を食べてオタマジャクシから生長したんだろう。

人は次に何に繋がるんだろう。

考え出すと止まらなくなってしまいそうです。
たまには廻るをめぐって深く大きく想像してみる時間もいいかもしれませんね。

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